縄文人の食物語 〜自然の恵みのレシピ〜、前半♪

葦木啓夏(Hiroka Ashiki)

2013年03月24日 09:32


3/23は、長野県埋蔵文化財センター30周年記念講演会。
フードトーク&ミニコンサート
縄文人の食物語 〜自然の恵みのレシピ〜』で
トーク&歌わせていただきました♪



第一部、渡辺誠先生(名古屋大学名誉教授)による「縄文時代の食文化」の講演。



藤森栄一氏の研究を継承されている渡辺先生のお話は、
新鮮&興味深さでいっぱいでした!

・縄文人は、私たちの直接的な祖先。

・縄文文化の積み重ねの上に、弥生文化がある。縄文あっての弥生。
 渡来から急に人がたくさんやってきて急に稲作に変わっていったのではない。
 少人数がやって来て、これいいよ!と少しずつ広がって行った。

・縄文時代から米の栽培があったがその時は米作。稲作は弥生以降。
 米作は、米だけ収穫する事。稲作は、稲の下の茎も使いワラを編んだり
 加工したりする事。

べい‐さく 【米作】
1 米をつくること。稲の栽培と収穫。米づくり。「―地帯」
2 稲のみのりぐあい。

いな‐さく 【稲作】
1 稲を栽培すること。「―地帯」
2 稲の実りぐあい。稲の作柄。米作。「今年の―は上々だ」

・間違いが多いのが考古学。

・やっていないのに、わからない。矢じりのことを語るのに、弓矢を引いた
 ことのない人が多い。自分でやってみること。

・土器に目がいってしまう人が多いけれど、実際に生きる智恵を縄文人から
 学ぶ事が大切。食にも目を向けたらいい。

・縄文時代の食用植物。カヤ、ハイイヌガヤ、ヤマモモ、オニグルミ、ハシバミ
 ブナ、クリ、コナラ、ミズナラ、クヌギ、カシワなど。
 縄文の定住生活が始まる大きな理由の一つとして、1年天日で干さないと食べれない
 食材があったからではないか。

・トチの実を食べるようになったのは縄文時代中期から。

・今も猟師さんが使っているシカ寄せ笛の原型が、縄文時代に出土している。

・縄文人が日本の漁業の基礎を作った。マグロを捕る釣り針や、モリも
 骨でつくられている。

・ハシは無く、一つの杓子ですくって、家族みんなで回して食べていた。


などなど。多岐に渡りお話しくださいました。
縄文時代の豊かな食生活が、だんだん目に浮かんできましたよ♪



第二部フードトークでは、渡辺先生のお話を基調に
大竹憲昭さん(長野県埋蔵文化財センター調査部長)が進行役となり、
渡辺先生、会田進先生 (長野県考古学会会長)と会話を進め、さらに、
縄文人の食卓に迫ります☆
私も、一般人代表として、いっしょにお話させていただきました。

〜 つづく 〜

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