2013年10月14日
Chino縄文遺跡コンサート&トーク in 与助尾根遺跡、報告記。
青空が広がった10月13日(日)。
茅野市5000年・尖石縄文まつり2013併催
Chino縄文遺跡コンサート&トークを、与助尾根遺跡で開きました。
八ヶ岳山麓の裾野は、縄文時代とても豊かな文化が花開き、一万年以上にもおよぶ
戦争の無い平和な社会が築かれてきたと言われています。
Chino縄文遺跡コンサート&トークは、茅野の縄文のすばらしさ、価値、魅力を
再発見し、発信する機会。この夏行った中ッ原遺跡での開催に引き続き2回目でした。
ここ与助尾根遺跡は、尖石遺跡、尖石縄文考古館と隣接した遺跡。
全国各地でも見かけるこの縄文住居の形が日本で一番最初に復元された
復元住居発祥の地でもあり、八ヶ岳山麓の縄文文化圏の中でも人口が
特に多かったといわれている、八ヶ岳縄文文化のヘソ(中心地)とも呼ばれる遺跡です。
今回は、
●縄文トーク 尖石縄文考古館館長・鵜飼幸雄さん
●宇宙・大地を感じるフラダンス ハーラウ レレ コアエ
●美咲ライブ
という流れで行いました。
ポカポカとした気持ちいいお天気の中で、お越しいただいたみなさんと
いい時間を過ごせて幸せでした。
★縄文トーク
尖石縄文考古館館長・鵜飼幸雄さんのお話、とても勉強になりました。
青少年育成の森に生えているドングリやクリの木。
10年くらい前に植えたものだというお話からしてくれました。
ドングリは、縄文人にとって大切な食料。実のなる木を、村の近くに植えて、
5000年前はいまごろの時期、収穫で忙しかっただろうと。
今の尖石縄文考古館になる前身となる資料館を、自宅を公開してつくられた
地元の考古学者・宮坂英弌先生。終戦後すぐという自分の生活も
ままならないにも関わらず大切な茅野の遺産をのこすため土器や石器を
発掘しては保存し、公開しつづけました。
先生の思いがあってこそ、今の尖石縄文考古館があり、茅野の遺跡が
残っているんだと言うお話には深い感銘を受けました。
与助尾根遺跡のこの復元住居。
昭和24年に東京大学の堀口捨巳先生によって設計された図面をもとに
地元有志によって建設されたそうです。縄文住居の柱跡からは、
どんな形をしていたかというのは分からず、茅の構造や三角屋根などは、
今の古い神社の形態から考察し、イメージしてつくったんだそうです。
日本国内で一番最初に復元住居が誕生した場所が与助尾根遺跡です!
縄文人のくらしは、一棟の縄文住居に家族で暮らしていたのか?
それとも二世帯でくらしていたのかなどは分からないそうです。
同じ場所に、何度も立て直されていることもあるため
どの時代にどれだけの人が住んでいたというのも分からないそうですが、
いま再現されているのは縄文住居6棟、30人くらいの縄文人がくらしていた
村の姿を再現されているそうです。
まさにその場所で、その遺跡の話を聞きながら縄文時代のみなさんのくらしに
思いを馳せるひとときになりました。ありがとうございました!
★縄文コンサート/ハーラウ レレ コアエ(フラダンス)
光、祈り、大地、宇宙を感じるフラダンス。ハーラウ レレ コアエのみなさんに
踊っていただきました。主宰の酒井朝美さんのごあいさつ。
ハーラウ レレ コアエさんとは、数年前の満月ライブで出会い、
先月の中秋の名月の満月ライブで再会し、きっと遺跡でのコンサートが
響き合うのではないかと、今回もお越しいただきました。
やっぱり思った通り、思った以上に、大地と、遺跡と、森の空気と響き合っていたように思います♪
今回は「古典フラ」と呼ばれる、伝統的なフラダンスを踊って下さいました。
腰から下の重心を感じ、大地との接点を大切にする踊り。
土偶の低重心と重なり、響きあう感じです。
女性は山であり、女神である。
空気がキレイに、キレイになっていく感じがしました。
子ども達もいっしょに。
最後は、「KE AO NANI」という未来を担う小さいこどもたちのために創られた
フラダンスの曲を会場のみなさんといっしょにハンドモーション(手踊り)で。
美しい世界を受け渡していきたいですね。
★縄文コンサート/美咲
1、生きていこう
2、御柱
3、千年の森の物語
4、ありがとう
4曲歌いました。
ハーラウ レレ コアエの朝美さんから頂いた花冠をつけて♪
縄文5000年祭だ、収穫祭だ!ヨイサ〜 ヨイサ〜 ヨイサ〜!
鵜飼館長さんが言っていた、10年前に植えたというドングリの木達。
いまもこんなに立派になって、この先どんな森になっていくんだろう。
千年後もまた、今日出会えたみなさんとこの場所で出会えたらいいな。
そんな気持ちをこめて。「千年の森の物語」。
最後は、みんなで「ありがとう」を、
フラダンスのハンドモーションをつけて歌いました。ありがとう!
とんぼも楽しんでくれたかな?
何とも言えない、気持ちいい一日でした☆
その日の夜、森でひろってきたドングリをみて思ったこと。
尖石・与助尾根遺跡の森に10年前に植えられたというドングリの木たち。
すっかり大きくなって、新しいドングリを大地に落としていました。
10年先、20年先、100年先、1000年先の森はどうなるんだろう。
その先まで生きて見ることはできないけど、この森にドングリの木を
植えた人の思いと、木々たちは生き続けていく。
何かを形づくるには、この一生で成せることは本当に少ない。
だけど何かを未来に残したくて、また形をつくろうとしている。
小さいけど、かすかで誰にも聞こえないかもしれないけど
立派じゃないし、決してかっこよくもないかもしれないけど
この場所から直接あなたにドングリを手渡すことが、
私のできることかなと思っています。
今日という日を終えてみて、、、空も、大地も、遺跡も、その遺跡を
大切に思い守って来た方も、その先人の思いを受け継ごうと日々
努力している方も、大地と響きあったフラダンスも、森に包まれて
いっしょに歌ったありがとうも、何もかもがとけあった気がして、
生きていてよかったって感じました。
動画を堀亜希子さんが編集してくれました!
ちょっと、空気つたわると嬉しいです。
また、縄文トーク部分の動画も出来次第、お知らせします。
さてこのシリーズは来年へと続いていきます。
どうぞご期待ください。
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10月19日(土)かんてんぐら満月LIVE
~葦木美咲Newアルバム『千年の森の物語』リリーススペシャル~
満月ライブまであと、5日!
http://www.megami-music.com/event-live/kantengura/
Posted by 葦木啓夏(Hiroka Ashiki) at 13:36│Comments(0)
│史跡・遺跡・考古学